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メダカの夫婦

睡蓮鉢の一つにメダカが2匹います。正確に言うと子メダカが生まれて泳いでいるのですが。昨年の6月か7月に城陽にある園芸店で花菖蒲一鉢とメダカ五匹を購入して、この睡蓮鉢に放ちました。メダカたちは残念ながら少しづつ姿を消し、最後は全滅状態と思っていたのですが、1匹のメダカを見つけ、冬になる前にもう一匹のメダカがいることに気づきました。雄雌であれば、来年には卵を産んで増えてくれることを期待していました。冬の睡蓮鉢には氷がはります。冬を越すことは難しいと半ばあきらめていました。しかし、うれしいことにこの2匹のメダカは無事に冬を越して、今、卵を産んでくれました。正確には確認できていませんが、子メダカが5,6匹ぐらい鉢にいるようです。

 

私達のメダカの管理人は、育て方が適当で雑なんです。5匹の伯父伯母が前の住処から連れてこられて、この鉢に放ってくれたのですが、水に適合できず、次々と死んでしまいました。私達の親はそんな過酷な環境でもよく生き延びてくれ、私達の兄弟をたくさん産んでくれました。そして、管理人は見つけた子メダカの存在を喜んでくれて、親切心でしょうか?別の水槽に分けてくれました。ところが、これが最悪でした。二度と兄弟たちとと再開することはできませんでした。この睡蓮鉢の中で私達のようにほったらかしにしてくれればよかったのにと思うと、哀しくなります。管理人は、死んでいった子メダカを発見して、自分のとった「おせっかい」を大いに反省しているようでした。それは、少し救いでしたね。その後は睡蓮鉢の私達に余計なおせっかいをかけず、ほったらかしで、餌やりにも気を配り大切にしてくれました。でも、ここの冬は寒いです。1cmの分厚い氷が睡蓮鉢一面に張ることが何回かありました。しかし、南向きの張り出した軒先にあるこの睡蓮鉢には朝の太陽が昇るにつれて冬でも暖かい日差しを感じることができます。その光で氷も解けていくのを感じながら、私達はその下でじっと耐えていました。2月、3月になると、日に日に太陽の光が強く水面を照らし、鉢の底にいる私達にもそのぬくもりが徐々に伝わってきました。しかし初めての冬を越したばかりで、体も大人のメダカよりは小さく、そんなに食欲もありません。管理人は大きくなあれ!とばかりに大量の餌をくれるのですが、鉢の底に沈むばかり。タニシの餌になっています。

そんな様子をみてか、餌を減らして食べきれる量にしてくれ、ちょっと愛情を感じたりしました。愛情といえば、私A子はメスでした、もう一匹の子メダカのB男はオスでした。最初は離れて住んでいましたが、段々とお互いの距離がなくなり、管理人が与える餌を一緒に食べるようになりました。5月になって私のお腹に卵をもち、ついに子メダカが誕生しました。管理人は見つけた子メダカをみて、私達をメダカのアダムとイブだと名付けて喜んでいました。ホント!バカがつくくらいに天然な管理人です。管理人は、私達2匹は見つけてはすぐに餌をくれます。また、老眼の目で見えるのかな?と思いますが、じっと水面を見つめては、子メダカを探し、いたら笑顔で1匹、2匹。。。と数えています。それが毎日の朝の日課のようです。今回は、子メダカ達を別の場所に移動させないようにと願っていたのですが、なんと、昨日おせっかい虫が騒いだようで、私達の子供は拉致されました。ホント!怒りを覚えます。でも、バカな管理人は、やった後にすぐに反省しているようでした。そんな管理人のもと私達は今日も睡蓮鉢で生活しています。5月の初めから数週間にわたって咲いたかきつばたも管理人には大きな喜びでした。別の鉢には花菖蒲が咲いているようです。私達のいる小さな世界も夏が近づくにつれて、徐々に増えた水草(名前のわからない)が今年も水面を覆ってくれて暑さを防いでくれるでしょう。同時に私達の周りには青い藻が広がって泳ぎにくくなっています。管理人は、卵があるので青い藻をとったりするのを躊躇しているようです。ここ数日アダムとイブを見かけないと心配してくれています。やさしいところもある管理人です。今年の夏は厳しいかな?子メダカが大きく成長してくれることを願っています。