田んぼの畔に転がっていた株をもらって、睡蓮鉢に植え替えて1年たって、今日5月1日に可憐な花を咲かせてくれました。朝から撮影会でした。
「いずれ菖蒲か杜若」と区別しにくい事のたとえとしてことわざにありますが、
アヤメの網目模様の花弁と違い、紫の花弁にすっと白い筋があり、清楚なイメージを受けます。
この田んぼの「かきつばた」との出会いから別途、昨年秋、花屋さんから「かきつばた」を3株、花菖蒲も1株購入して睡蓮鉢で育てています。購入した「かきつばた」も蕾がでているので、2,3日たつとどんな花をみせてくれるのでしょうか。楽しみです。
先月4月29日に行われた演奏会で北原白秋作詩、多田武彦作曲の超有名な『柳河風俗詩』を披露したのですが、思えば、コロナ禍、感染に対する不安と闘いながら、練習を続けてきた大きなプレッシャーや色々な思いが、この1輪の「かきつばた」が咲いてくれたおかげで昇華されたされたような気がします。
「柳河の古き流れのかきつばた・・・・」、白秋が育った、見た柳河の「かきつばた」は川辺に群生していたのかな?
万葉集にも読まれているとか、また伊勢物語の東下りの一説も有名ですね。(WEBの受け売り)
「かきつばたの5文字を句の頭において、旅の思いを詠め」といわれ、男が読んだ歌「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ」、これを聞いた人がみんな乾飯に涙を落してふやけてしまった。
遠くまでやってきた旅の一行、都にいる妻への思いがしみじみと哀しく思ったのでしょう。
私は「かきつばた」の紫色の花弁にある白い一筋、清楚な立ち姿のイメージが、この和歌の調べと相まってより一層男たちの慕情を強くしたのではないかと思うのです。(知らんけど!)