2021年1月からは、今の高校生が学校で習う「生物」を暇に任せて勉強するようにしています。そのおかげで、新型コロナ感染症がそのウイルスのスパイクタンパク質とヒトの細胞の受容体の結合で感染を引き起こす現象の理解は少し進んだように思います。
しかし、世間をみると、コロナウイルス、ワクチンそして最近、変異株が話題になっています、判断すべき人達は果たしてどこまで現象を理解して、感染予防対策を具体化しているのかわからないので毎日不安を感じています。
ワクチンは4月12日からようやく高齢者に対して接種が開始されるようです、直近の感染数の拡大との鼬ごっこでですね。感染数が増加してくるとコロナワクチンの接種が滞っては本末転倒になります。これからの行政の対応が心配です。そんな矢先、頭痛とのどの痛みに襲われました。一日で回復しましたが、気候変動敏感体質の私は、すぐ不安になります。
そんな時にふと、机の上に閉じていた、最近購入したばかりの「生物学基礎」の参考書を改めて開きました。それは、昔、昔、テストや受験でお世話になった数研出版のチャート式シリーズの参考書です。二百数十ページの中身は、私にはほとんどが新鮮な内容です。もしも、50年若くこの内容に出くわしていたら、私の将来は変わっていたかもしれない、それぐらい、新鮮で、わくわくする内容です。いまの高校生はここまで解明された科学で勉強できると思うと、うらやましい限りです。よくよく考えると、1953年(わが生誕年)に2重らせん構造やセントラルドグマがフランシス・クリックにより提唱され、話題のファイザーのmRNAワクチン開発の基礎研究をしたタリン・カリコは私とほぼ同じ年代なのだから、時代は並行して動いていて、生きているいたんだということに運命を感じたりもします。
さて、上記のチャート式参考書に「真核生物であるヒトのタンパク質合成」について書かれていたので、転記して、さらに理解を深めようと思います(以下チャート式シリーズ新生物基礎、P102より抜粋させていただきます)
真核生物(ヒト)では、転写は核の中で行われ、翻訳は細胞質で行われる(ふむふむ、通常mRNAは細胞内の核の中で転写で生成されるので、ワクチンのmRNAは核に対しては作用しないということですね。遺伝子への影響はないと考えていいのかな?そして、ワクチンのmRNAを利用して、核膜外のは細胞質でタンパク質(スパイクタンパク質)で生成されるんですね)。
(1)転写 真核生物はRNAポリメラーゼを3種類持ち、そのうちの1種類がmRNAの合成に働く(ふむふむ、ポリメラーゼはPCR検査=ポリメラーゼ連鎖反応のPolymeraseで知った)
RNAポリメラーゼはDNAのプロモーターと呼ばれる配列に結合し、ここから塩基配列を転写していく。転写の結果できるはRNAはmRNA前駆体(または未成熟mRNA)とよばれ、RNAポリメラーゼがポリAシグナル配列(AAUAA)を転写すると、伸長中のRNA鎖からmRAN前駆体が切り離される。mRNA前駆体の初めの5’末端にはのちにリボソームとの結合に働くキャップと呼ばれる構造が付加され、最後の3’末端には多数のA(ポリA)からなるテール(尾部)が付加される。
(2)RNAスプライシング 真核生物のmRNA前駆体にはアミノ酸を指定しない介在入れる(イントロンという)が挿入されいる。したがって,mRNA前駆体からイントロン取り去り、必要な部分(エキソンという)をつなぎ合わせる必要がある。この過程をスプライシングといい、スプライシングされてできた核膜孔から細胞膜へと送り出される。(ふむふむ、ワクチンのmRNAは,真核生物で生成されたスプライシングされたmRNAと同じ構造を持っているということ、キャップとテールを両端に持つmRNA前駆体の連鎖の構造をもつということかな?)
(3)翻訳 細胞質に運びだされてmRNAにはリボソームが付着し、翻訳が行われる。リボソームは、核小体で転写されたrRNAにタンパク質が付着して、大小の2つのサブユニットとなり、これが細胞質へ運び出されてmRNAのところで合体してできる。(ふむふむ、あまりよくわかりませんね)
*選択的スプライシング 1つのmRNA前駆体はスプライシングの違いによって異なるたんぱく質をつくるmRNAになることがあり、これによって、多様な抗体に対応する多様な抗体タンパク質をつくることが可能と考えられている。(ふむふむ、よくわかりませんが、このあたりが抗体の多様性とかかわってくるのかな?)
以上、私の今の知識では理解を超えていますが、ここまで遺伝子の働きも含め研究が進んでいるですね。
だから、ウイルスの感染対策やワクチンの有効性を議論できる立場の人は色んな専門家の意見も聞きつつ、少しは勉強をしてもらわないと困ります。と、にわか低レベル「生物基礎」研究者は思います。